読書

デザイン 原条 令子 『ウィリアム・モリスの世界 100枚レターブック』 バイ インターナショナル

いつも行く書店の、いつもは通らない棚の前を通ったらー思わぬ発見があった。おおー!!こんなものがこの世に存在したのか!!これを手に取る前に、『大人の塗り絵 ウィリアム・モリス』(タイトルうろ覚え)を見ていた自分。塗り絵は長続きしない気がする。…

かこさとし著 「未来のだるまちゃんへ」 文春文庫

長年の謎が解けた。なぜ、著者のような経歴の人が子どもの本を書くようになったのか?なぜ、これほどまで子どもを惹きつける(大人も!)本が書けるのか? 大昔の話で恐縮だが、自分が3〜4歳ぐらいの時のことである。『はははのはなし』という絵本を保育園…

遠藤 周作著 「沈黙」 新潮文庫

実は遠藤周作氏の著作初読みです。。。すごく面白かった!!物語世界に引き込まれ、一気に読みました。テーマは重いです。本書で扱われている事件や人物の大方は史実にもとづいているという。なので一種の歴史小説ともいえます。 予備知識なしに本書を書店か…

河合 隼雄著 「こころの読書教室」 新潮文庫

河合氏の本をぼちぼち読んでいこう…と思っていたのだが、一気読み! やっぱり河合氏の本は面白い。いい意味で刺激を受ける。 本書読了後、読みたい本がまた増えてしまった(苦笑)。 本書は、4章立てになっており、各章5冊の課題図書(まず読んでほしい本…

河合 隼雄著 「河合隼雄自伝 未来への記憶」 新潮文庫

帯に「生きるヒントに満ちた唯一の自伝」とある。 まさに、その通り!。今まで河合氏の著作を読んできたが、ご自分のことをあまり語ったものはなかったなということに本書を読んで気付かされた。河合氏の本の内容に興味・関心があり、河合氏の人となりに興味…

神田古本まつり

神保町いい街ですね。好きな街です。なぜなら書店がたくさんあるから!(←単純なやつ)天候にも恵まれ、「神保町ブックフェスティバル」を楽しんできました。この頃は、この街に足を運ぶことがとんとなく、実に何年かぶりに来てわくわくしてしまいました。古…

岸 恵子著 「わりなき恋」 幻冬舎文庫

初めに言い訳…。ここのところまとまった記事が書けずにいた。やっとやっとひと息つけた今週末!。9月はさくさくと読書が進んだのだが、すぐに書かないと忘れる自分(ナサケナイ…)。んで、わりなき恋!!大人の恋愛!できる女性と男性の話。思った以上に良…

夏目 漱石著 「こころ」 角川文庫

たしか小六の時に挫折した本。『坊ちゃん』を読んだ直後に、この本に手を出した。人生経験を積んだ今だからわかることもある。きっと小学生の時に読んだとしとしても「読んだ」だけで、本書を味わうところまではいかないと思うがー。 文章構成が巧み!読ませ…

井上 靖著 「愛」 角川文庫

薄い本。一気に読めた。引き込まれた。三つの短編が収められていた。心に残ったのが『結婚記念日』。初めは「賢者の贈り物」みたいな結末?と思いながら読んだ。日常の夫婦のひとこまを描いているのだが、二人の関係性とか会話が興味深くなんともいえない滋…

松浦 弥太郎著 「松浦弥太郎の新しいお金術」 集英社文庫

お金と仲良くする。お金に好かれる。どのように扱ったらいいのか。そんなヒントが得られる本でした!読みやすくさくっと読めます。

有吉 佐和子著 「断弦」 文春文庫

<没後30年 名著復刊>と帯にある。著者が23歳の時に書かれたもの。その筆力が本当に凄い。テーマも渋い。伝統芸能についての考察。しかし、出てくる主人公「瑠璃子」の考え方は若者特有。なので、やはり著者が23歳ならではの内容なのかもしれない。 …

金子 由紀子著 「買わない習慣」 アスペクト

以前にも同著者の著作を読んだことがある。あまり押しつけがましくなく、さらりと書かれているところが良く、とても読みやすい。 「習慣」という言葉に惹かれた部分もある。習慣に落とし込めば「買わない」ことも苦にならない。そこに到達するまで大変だとは…

百田 尚樹著 「モンスター」 幻冬舎文庫

読みごたえがあった。これまた満員電車のストレスを解消してくれる本でした!というか、電車に乗っていることすら忘れてしまう。正直、読みはじめは主人公の女性の語り口と行動にギャップがあり違和感があった。しかし、ある事件をきっかけに彼女が変わる。…

百田 尚樹著 「海賊とよばれた男」(上)(下) 講談社文庫

手放しで面白い!! 多少ドラマチックに描いている部分もあるのだろうなーということを差し引いても、主人公の国岡鐡造という人には魅かれるものがあります。そして石油の輸入というものの歴史は今まで全く知らなかったのですが、戦後の日本にとって非常に大…

小山 薫堂著 「考えないヒント」 幻冬舎文庫

サブタイトルに<アイデアはこうして生まれる>とある。 ものすごく刺激された本でした。ここまで手の内をさらけだしてもいいの?と思うほどです。小山氏の頭の中身を少しだけですが垣間見ることができ非常に興味深かったです。 すごい人なのですね。でも外…

石村 博子著 「たった独りの引き揚げ隊」 角川文庫

サブタイトルに【10歳の少年、満州1000キロを往く】とある。 <1945年、満州。少年はたった独りで死と隣り合わせの曠野へ踏み出した!> その少年は、のちに、 <41連戦すべて一本勝ち。格闘技(サンボ)で生ける伝説となり、日本柔道界・アマレ…

ジョーン・G・ロビンソン著 高見浩訳 「思い出のマーニー」 新潮文庫

振り返るとここ数年、夏になるとジブリの映画を観ている。今年は「思い出のマーニー」。ということで、映画を観る前に原作を読んでおこう!と思い手に取ってみた。良かった。実に良かった。思春期の少女の心の動きがていねいに描かれている。それだけでも十…

有吉 佐和子著 「夕陽ヵ丘 三号館」 文春文庫

久しぶりに有吉氏の著作を読んだ。またしても例の現象が起きた。それは、通勤途中に読んでいて、降りるべき駅を乗り過ごしそうになるということだ。そして、もうひとつは続きが読みたいために、目的地まで時間がかかる方を選ぶということ。つまり「作品世界…

林 真理子著 「白蓮れんれん」 集英社文庫

村岡花子氏と親交があったということで、興味をもち読んでみた。んー。確かに「朝ドラ」では描けないですね。白蓮さんの半生。熱い人!ハッピーエンドであるのが救い。 林氏の男女の機微なる考えが窺えるのが興味深かった。 (すみません。取り急ぎメモメモ)

古川 武士著 『「やめる」習慣』 日本実業出版社

著者の肩書が「習慣化コンサルタント」とある。面白いですね!やめたい習慣がいくつかある自分。なので本書を読んでみた。レベル1 行動習慣…やめるための期間1カ月。ネットサーフィン、ムダ遣い、先延ばし、ダラダラ休日などレベル2 身体習慣…やめるため…

藤井 孝一著 「読書は「アウトプット」が99%」 三笠書房知的生きかた文庫

書店をサクサクと歩いているときに、ふと目にとまった本。まずタイトルに。そして表紙にー。表紙の面積の3分の一を占めるタイトル。ここに著者の思いがぎゅっとつまっている。メッセージが直球で伝わってきた。また、表紙が珍しく(?)カラー写真入り。書…

村岡 恵理著 「アンのゆりかご」 新潮文庫

村岡花子といえば「アン」。中学生の時に読んではまった『赤毛のアン』の訳者である。本の内容には興味を抱くが、訳者には全く無知であったし興味すら抱いていなかった(すみません)。名前は存じ上げているというレベル(しかし、夫に聞くと名前すら知らな…

角田 光代著 「紙の月」 角川春樹事務所

「お金」について考えさせられる一冊。主人公は、銀行に勤める(契約社員)40代の主婦。 真面目で誰からも信頼されていた彼女が1億円を横領する。 その過程とその後がていねいに描かれる。 また、彼女をめぐる2人の友人の「お金」のつかいかたも描かれる…

山崎 豊子著 『大地の子』と私 文春文庫

<取材と構想に3年、執筆に8年。「大地の子」はいかにして生まれたのか?>〜文庫本の帯より〜本書を読むと著者がどれだけ苦労して苦労して『大地の子』を書き上げたのかがわかる。中国に滞在し取材を重ねる。多くの資料を読み込む。本当にすごい人ですね…

山崎 豊子著 「大地の子(一)〜(四)」 文春文庫

山崎豊子氏の著書は本当にしんどい。読むのがつらく一気に読めない。少しインターバルをとりながら、違う本を途中にはさみつつ、四冊を読了。戦争によって、ある男性の「生」が翻弄される。自分の中の日本人としての血。中国人として育てられた環境。自分の…

山崎 豊子著 「二つの祖国」(一)〜(四)

途中他の本を読みつつ、全四巻をやっと読了した。第一巻から第三巻(途中)までは、物語が動くので読みやすかったのだが、それ以降は東京裁判の話が中心になってくるため読み進めるのが大変な部分もあった。二つの祖国ー父なるアメリカ合衆国、母なる日本国…

宮崎 駿  半藤 一利 著 「腰抜け愛国談義」 文春ジブリ文庫

半藤氏と宮崎氏の約7時間余(2回に渡ってなされたとのこと)の対談をまとめたもの。自分はジブリの作品は全部とは言わないが、観てきている。だが、今まで監督である宮崎氏個人にはまったくと言って興味がなかった。しかし『風立ちぬ』の映画を観て、主人…

上橋 菜穂子著 「流れ行く者」 偕成社

久しぶりに上橋氏の作品を読んだ。いつものようにぐいぐい引き込まれる。氏の作品世界に「甘さ」はない。シビアな世界が描かれる。バルサが13歳のころのジグロ(養父)との関係や生育がよくわかる。また、タンダとの出会いや関係も。 護衛士という仕事をジ…

池井戸 潤著 「オレたち花のバブル組」  文春文庫

前作(『オレたちバブル入行組』)に比べると少し地味な流れだが、自分にとってはとても面白かった。 「オレたち」とタイトルが示しているように、バブル期に銀行に就職した半沢の同期、渡真利、近藤、時枝らの様子も描かれていて読みごたえがある。 「裁量…

池井戸 潤著 「オレたちバブル入行組」 文春文庫

今をときめく「半沢直樹」(TVドラマ)の原作本である。 自分は、第1回目の放送を見逃してしまった。2回目から見始めたのだがテンポもよく実に面白い。どんどんドラマにはまった。 原作本はドラマ放映後に読んだのだが、テレビの方が脚色されていて「面…