今更ながら『君の名は。』

映画を観るという目的ではなく、違う目的で本作品を観た。
昨年かなりヒットしていたが、特に興味もなく今まで過ごしてきた。


観終わった感想をひとこと。

「大ヒットするには、やはりそれなりの理由があるんだ」


予想外に面白かった。途中からぐんぐんひきこまれた。ストーリーの構成が巧み。映像がきれい。田舎の雰囲気、田舎の閉塞的な感じ。東京の街。都会の満員電車風景。新宿のビル群などため息がでるくらいリアリティがあり美しい。


現代版「転校生」じゃん!(大林監督「転校生」がわかる人は、人生長く生きてるヒトです(苦笑))

と軽い気持ちで観ていたら、途中から重くなってきたので驚いた。


観ている途中、自分自身が今「生きている」ということになぜか感謝した。


そして主人公(女)の祖母が言ったひとことが印象に残っている。


「夢というのは、大切にするもんだよ」(←もしかしたら違っているかも。すみません)


臨床心理士であり文化庁長官も務められた河合隼雄氏もユング研究で「夢分析」をしていましたが、「夢」というのは、意味があることのように個人的には思っている。いつも自分は忘れてしまうけれども。(昔は夢ノートをつけていたが。)


「偶然」とか「理由はわからないけど惹かれる」とか「なぜか気になる」とかいうことがある。理屈では説明できないことがある。この映画を観て、それらは説明できないけど、何らかの理由があるのかもしれないとつくづく思った。そんな「感じ」は、理屈より大切にした方がいいのかもしれないなどと徒然に思った。