いてて…

なんにもないところで転んだ。

いや。スっ転んだ。

とっさに手なぞ出ず、右頬を地面に強打。

めがねがふっとんで、レンズが汚れ柄が外側に大幅に広がった。


……しばし倒れる……


立ち上がった。ふらふらする頭で歩いた。

私の一連の動作を見ていた小さな子供が声をかけてきた。


「だいじょうぶですか…?」


なにがショックって。こんな小さい子に心配されてしまった自分の失態…。