居場所

今日は朝早くからシゲンカイシューがあり、休みをとって回収場所へと足を運んだ。

今まで溜め込んでいた新聞紙やらダンボールを車に積んでー。


一番に着いた。

待っているとどんどん人が集まってくる。みんな女性ばかりだ。10名ほど集まっただろうか。

長なる人の指示により近くの家へと資源を回収しに回った。

新聞紙やら牛乳パックやらを両手に抱えて、地域を歩いた。

集めたものをひもでくくり、もちやすい大きさにまとめた。


準備はOK。あとは回収車が来るのを待つだけとあいなった。


そこで、近くにいる方たちとしばし談笑。

初めて見る人、顔は見たことがあるけれど名前を知らない人。そんな人ばかりだった。


最近のインフルエンザの話、子育ての話などなどいろいろな情報が得られそれはそれは楽しいひとときだった。

ある女性とは、話が盛り上がりおなかをかかえて笑っていた。


……すると……。


一台の大きな車が私のほうに向かって近づいてきた。

窓から見覚えのある人の顔がこちらを見て、なにか口を動かしている。


……?……


至近距離に近づいた。するとこんな声が耳に飛び込んできた。


「ガーベラさん!ここじゃない。場所が違う。こっちこっち。早く乗って!」


「はあ〜?」


とわけもわからずその場に立ち尽くしていると、さっと車のドアが開いた。

わからないが助手席に乗った。

乗りながら尋ねた。


「ここじゃないんですか?他にあるんですか、カイシュー場所」

「ええ。この先の××のところ」

「ええーーっ。知らなかったー」

「さっき通りかかったらガーベラさんが見えたから」

「ありがとうございますっ」


なんていう会話をしているうちに、目的地へと到着。


そこには、4名の見知った顔の人が集まっていた。うち1人は初めて見た顔だったが。


「うわあー。すみません。勘違いして違うところで働いてましたー」

ひたすら謝るガーベラ。

なにやらみんな笑いをかくせない様子。


「あっちにいて、私たちがいないのおかしいと思わなかった?」

といっせいに質問される。


「…いや。この日にあそこにいけばいい。ということしか頭になくて誰が来るとかっていうのは全く考えておらず…」


としどろもどろに答えると、帽子をかぶりマスクをした初めて会う女性がすかさず、

「あっちの人たちは、いまごろ笑っているわよ。話題を提供したってわけね♪」


……げげげー。

そっか。私は完全にわらいものだ……。


この不況下のご時世に、しばしの笑いをみなさまにテイキョーするなんてえらいよね!

……なんて思ってみたがなんだかむなしい。



そんなことがあっての夕方。

話が盛り上がった女性と某店でばったりでくわした。


「今朝はお疲れさまでしたー。そういえば、どうしたんですか?急にいなくなられて……」

「おはずかしい話、ちょっと場所をまちがえてまして……」

「ああ。。。みんなでそうかなって言ってたんですよー。でもよかったじゃないですか。車がお迎えに来てくれて。VIPですね♪」


……あああー。ちがうちがうー。


これで完全に私の地域での居場所は失われたな(ひやあせ)