山崎 豊子著 「ムッシュ・クラタ」 新潮文庫

著者のかなり古い作品が収められている中・短編集。
以下、発表された年代を覚書。

ムッシュ・クラタ」……昭和40年
「晴着」・・・・・・・・昭和41年
「へんねし」・・・・・・昭和34年
「醜男」・・・・・・・・昭和36年


著者の初期のころの作品だと思うが、どういう題材を選ぶかという点でとても興味のある作品群だった。
共通するものを感じた。まだうまく言葉にできないが。


夫婦のあり方とか、人間の生き方、業の深さ。


そして、自分が山崎氏の作品に魅かれるのは、そのなかに出てくる人物になにかしらの魅力を感じるからかもしれないという発見があった。


一本筋が通っているというか。周りがどう自分を見ようと、自分のなかにある軸はぶれない。そんな芯の強さのある人間像ー。


そして、その人がそうなった(生きた)背景を書いてくれている。

だからよりひきこまれるのかもしれない。



などなどぶつぶつ。。。