下重 暁子著 「女が40代にしておくこと」 大和出版

奥付を見ると1988年に初版。本書は2006年1月新装26刷発行とある。かなり昔に書かれたものだが内容は古びてはいない。そう感じた。付箋はりまくり!(笑)


人生を年齢で区切って考える。ある指標をもって俯瞰して見てみる。そんなことをしたくなることがある。なぜなら、長い人生「区切り」を敢えて作らないと「漫然」としてしまうから。自分がどんな方向に向かっていてそれが良いのか悪いのか。そんなこと誰も教えてくれないし、誰に聞いてもわからない。自分の頭で考える問題。


だからこそ、このようなタイトルの本を手に取ってみたくなる。誰かに教えてもらいたくて答えてもらいたくてー。
「自分の生き方(方向性)これでいいの?」という問いにー。



以下印象に残ったところを引用してみます。

<40代は移り変わりの途中であり、その意味でちょっと中途半端で、一番辛い年代である。だからこそ40代をどう生きたかによって、50代以降がまったく変わってくる。いわゆるその人の人生のしめくくりがどうできるかは40代にかかっている。>

ここを読んで真っ青。40代といってももう○年も経ってしまっている自分。大丈夫なのか!?(苦笑)


<40代はその意味で、人生でもっともしんどい時期かもしれない。私自身、40代の意味がわかってきたのは50代になってからである。50代になって開き直ったところで40代が見えてきた。そうか、ああしておけばよかった、こうしておけばどんな結果が出たか、と後悔もなくはない。けれど一日一日忙しく、ともかく懸命に生きて50代になった。あとは40代までに自分のやってきたことをどうまとめるか、どう仕事の上で表現していくかである。40代の最中、私は、自分の行く道だけは見定めておこうと考えた。>


<甘えていてはいけない。誰もあなたをどん底から救ってはくれない。ご主人も子供も、ましてや隣の奥さんや友人が救ってくれるわけはない。自分で自分を救ってやることから始めるのだ。>


<環境が変わると自分が変わるのではなく、自分の生き方が変わると環境がひらけてくるのである。今の場で生き方を変えることが先決だ。>


ラクなことラクなことを求めて生きている人は、決して本当の楽しみがわからない。しんどいことをやってみて、初めて楽しみがわかる。私がよくいうことで、先にもふれたが“楽”という字をラクと読ませるのは大間違いだ。ラクなことはさほど努力がいらないから、マンネリになりやすく、つまらなくなる。しんどいことは、そこに自分の労力や頭を使うわけだから、結果として楽しさが生じる。>


<私は、40代の女性には、一人でいる時間を今より十分でも二十分でも多くもってほしいと思う。しかも何かをするのではなく、何かを考える時間を。その時間に、自分の心の声を聞き、生き方を見直す。>


いやあ。40代ってこの先の明暗を分ける大事な時期なのですね。あんまり意識して生きてはいなかった気がする。ただ「50歳でなんらかの結果がでる」みたいなことは思っていましたがー。

「青春時代が夢なんてあとからほのぼの(?)思うもの♪」なんていう歌詞をふと思い出しました。「真っ最中」はわからないものである。


自分にとって大切なものは何か。何に時間を割くべきか。時間を有効に使って「暇つぶし」的なことはやめよう。ということを思いました。

とりあえず今の方向で懸命に走るしかない!