諸田 玲子著 「蛍の行方 お鳥見女房」 新潮文庫

面白いです!第一巻(『お鳥見女房』新潮文庫)を読んだ人は絶対に読みましょう(笑)
というか読まずにはいられまい!(きっぱり)


第一巻で謎だったこと、登場人物の成長、関係性などが季節の移り変わりとともに、変化していく。
その様が見どころ。季節描写も美しい。


これは小説ではあるが、ひとつの小さなタイトルのなかにさらに細かくシーン分けされている。
場面転換が早く、次々と事件が起こるので飽きさせない。


この人とこの人が出てきたと思ったら、次はこの人!?
というように、頭の中でそのシーンをどんどん描いていく。それが実に面白い。
混乱なくイメージできるというのは、筆者の筆力によるものなのだろう。


そして、第一巻の解説(向田和子氏)で知ったのだが、諸田氏は向田邦子さんがお好きで脚本のノベライズをされていたそう。
そういわれると、「秘めたる思い」というのがキーワードとなりそうだなあ。。。



珠世さん!(←本シリーズの要。お鳥見女房)なかなか人間臭くていい味だしてます♪(巾着切りを助けておきながら、自分の大切なものをとられたとなると…!!)

そして君代と隼人の淡い恋はどうなるのか!?

はたまた敵同士で結ばれてしまった多津と源太夫には、お子ができるのか!?

久之助(矢島家次男)はどのように成長していくのか!?多津へのほのかな思いはー。


いろいろ気になることばかりです。これはさらに第三弾へと読み進まねばなるまいぞ!