宮里 優 著 「宮里流 ゴルフ 子育て法」 日経ビジネス人文庫

プロゴルファー3人の子どもをもつ父親として書かれた育児書である。

私はてっきり母親としてどう育児にかかわったか…が書かれているのかと思ったのだが「父」親からのメッセージでした。

題名に小さく「学校一番、ゴルフ二番」と記されているが、宮里氏はご自身も教育者(村の教育委員会に勤めていらしたことものちにティーチング・プロとなれる)。

ゴルフだけ強ければいい。というのではなく人格形成をとても大切にしてらっしゃることが本書を読んでわかる。


長男・聖志、次男・優作、長女で第三子の藍さん。各々について一つの章を設け、その子の性格、学校やゴルフへの取り組み・挫折などを簡潔に書かれている。また、父親としてどう関わったかということもー。

私が一番感銘を受けたのは、理不尽だと思ったことに対して文句を言うのではなく、違う方策を思案し実行し結果を出してしまったところ。

そういう親の生きる姿勢が子どもに伝わるのだろうな…と思った。

言葉を超えたもの。それが親子では大切。もちろん言葉でのコミュニケーションも大切。とくにほめることはー。


基本的に子どもを信頼する。でも嘘やごまかしに対しては徹底的に叱る。
日々の細かいことではなく、生きる方向性のアドバイスが的を射ている。
子どもたちが大きな懐の中で成長していく様が伝わってきた。

ゴルフが上手いからといって奢ることなく、日々普通(以上!)に努力し懸命に生きる姿がなんともすがすがしい。
そしてそのような子を育てられた宮里氏に大きな拍手である。